一瞬で引き込まれるプレゼン&スピーチ4選「話の上手な人」の共通点とは?

話の上手な人のスピーチ

 

 

一瞬にして人々の心を奪うような「話の上手な人」になってみたくはありませんか?

 

 

アメリカではコナン・オブライエン(Conan O’Brien), ジミー・キンメル(Jimmy Kimmel), スティーヴン・コルベア(Stephen Colbert)をはじめとする多くの有名トークショーホストが存在します。彼らの非常に高いトークスキル、ユーモアセンスや頭の回転の速さは天才的です。日本やイタリアではコメディアンが人気で、ヒトラーの演説は当時多くの大衆の心を掴んだことで知られています。どんな時代のどのような国でもこうした「話の上手な人」は存在しますが、彼らはどのように人々の興味や関心を惹きつけているのでしょうか?

 

彼らは国籍も年齢も、そして話す言語も違いますが世界中の人々を魅了し続けます。話の上手な人達の共通点とは一体何なのでしょうか?

ジョナサン

 

さて今回は4つのプレゼン・スピーチ動画をもとに「3つ」の重要ポイントを紹介します。全て日本語訳がついているものを厳選しました。とにかく観る前には動画の長さや何についてスピーチなのか、など細かい事を気にせず冒頭の「1分」だけでもご覧ください。

 

賢くみえるTED風プレゼンの方法 (ウィル・スティーヴン)

 

素晴らしいプレゼン動画を観たい時に最も観るべきものは、定番ですが「TED」の動画です。TEDのプレゼンと聞くと何やら難しい話をしているのではないか?と身構えてしまうかもしれませんが、この最初の動画はライターや俳優として活躍するウィル・スティーヴン氏が「賢くみえるプレゼン方法」についてプレゼンしたユーモア溢れるものです。彼の動き、話し方、声の強弱や間の取り方に注目してください。彼は中身のないような話をしているにも関わらず一気に会場も彼に釘付けになり、1分ほどすると人々の笑い声が聞こえ始めてくるのです。

 

 

Mr.ウィリアム

コメディ映画のように展開される彼のプレゼンに観衆はすっかり夢中になっていますね。

 

人の注意力を操る妙技 (アポロ・ロビンス)

 

自身を「紳士的な泥棒」と名乗るアポロ・ロビンス氏は手品師、セキュリティコンサルタントや詐欺の専門家として活動しています。TED Global 2013での彼のトークはオリジナルでは1,300万回以上再生されている程の人気動画です。彼は登場した瞬間から真剣な面持ちで“Do you think it’s possible to control someone’s attention?”(人々の注意をコントロールすることは可能だと思いますか?)という投げかけから始まる訳ですが、この第一声だけで瞬時に人々を彼の世界へ引き込んでいます。

 

 ※CCボタンで日本語字幕を表示できます。

 

彼のトークでは、すべての観衆が「自身の心の全てを見透かされているような」、まるで「意識の全てをコントロールされているような」気分となる巧妙な話術がポイントです。ここまでハイレベルなスピーチやプレゼンを出来る人は世界にもなかなか居ませんが、一体彼の話術と一般的な人々のスピーチの違いはどこにあるのでしょうか?

 

想像してみてください。突然上司から数週間後にあるプレゼンを任されることになった時、あなたの中で起こる感情はどのようなものでしょうか?緊張であったり、逃げ出したい、早く終わらせたいというマイナスな感情であったり、もしくは反対に「絶対に成功させて評価を上げてやるぞ」と意気込んでいる方もいるかもしれません。このように大抵の人は主観的感情のみに焦点を置いているのです。これが最大の盲点です。観衆の心を掴むには観衆目線の感情を読み取る必要があり、メタ認知を高める必要があります。メタ認知というのは、自身の思考や行動を対象化して客観的に認識し、自分自身の認知行動を把握することができる能力の事を指します。

 

 

アポロ・ロビンス氏の芸は驚くべきものですが、彼はトークや行動の中でも実際に人間の心理を利用し、人々の心を操っています。例えばステージ上のみではなく、実際に観客の近くに行きコミュニケーションを取る事で人々の関心を一気に高めたりと、観衆が飽きる事のないよう一種の物語のようにスムーズに話を展開しています。1番目の動画でもウィル・スティーヴン氏は行ったり来たり、眼鏡を外したりと、多くのアクションを起こしています。実はこれが重要なポイントの一つです。

 

どんなに素晴らしいプレゼンターや講師のトークでも、彼らがただ棒立ちでその場から動かず言葉を発しているだけでは30分、1時間と時間が過ぎるほど人々の意識が乱れ集中力がなくなってきます。そうした観衆の集中力の乱れを「動きを大きくする」事により一瞬で正すことができます。いきなり授業中に教授が生徒の席まで来たり、講演中に講師が会場を動きまわりはじめ、場の空気が一変し緊張感が出たことがありませんか?赤ちゃんや小さな子供が動きがあるものに興味を示すように、大人になっても本質的に人間は変わっていません。大きな動きを取り入れることで確実に人々の意識を集める事ができるのです。

 

 

マサチューセッツ工科大でのスピーチ (ドリュー・ヒューストン)

 

次に紹介するのがアメリカの億万長者のインターネット起業家、「Dropbox」の共同創設者兼CEOのドリュー・ヒューストン氏が彼の母校であるMITで卒業生に向けたスピーチです。ここから先の2つの動画はTEDのプレゼンとは違い実践的なスキルではなく、より本質的で、人生においての重要なポイントについて語られているスピーチです。彼らが語る内容はもちろんの事、ここでは彼らがどのように人の心を掴んでいるのか?「話の構成」にも注目してご覧ください。

 

 

ここで彼は主に3つのポイントを「成功のカンニングペーパー」として挙げています。

 

 

1, 犬がテニスボールを追いかけるように、自身にとってのテニスボールを見つけ、チャレンジを攻略することに夢中になっている人が成功する。

 

2,あなたの価値は共に過ごす人の5人の平均値で決まると言われる。

 

3,人生は30,000日。24歳で既に9500日も消費している。残りの人生をどう生きるか?

 

 

こうした卒業式でのスピーチは大抵同校を卒業した成功者や著名人が呼ばれ、彼らの大学時代や卒業後の経験、そして卒業生へアドバイスなどが語られます。プレゼンとは違い会場を動き回ったり、パワーポイントを使用できないので話の構成力と話し方(声の抑揚や間の取り方)が最も重要になります。共通しているのはここでもやはり話の上手な人でなければ人々に感動を与えることはできないという事です。

 

 

スタンフォード大学でのスピーチ (スティーブ・ジョブズ)

 

言わずと知れたアップルの共同設立者スティーブ・ジョブズ氏ですが、ここではよく知られているApple製品のプレゼン動画ではなく上記と同様に、スタンフォード大学の卒業生に向けたスピーチをご覧いただきます。ここでも話の構成にもポイントを置きながらご覧ください。

 

 

彼もまた自身の人生の3つのポイントを真っ先に挙げています。

 

 

1,「点を繋げる」

役に立つと思わないものでもどこかに繋がっている。点の繋がりは予測できないが後になって点の繋がりに気付く。

 

2,「愛と喪失」

自身で立ち上げたAppleを一度クビになり、苦い思い出もあったが結果としてそれは今の自分がここに居るために必要な事であった。自分の仕事や行いを愛していたから止まることなく続けられた。

 

3,「死」

自身も死に直面したことで様々なことに気付いた。周囲からの期待やプライド、失敗や恥への恐怖は死の直面では消える感情である。自分の直感に従い勇気を持って行動することが大事である。

 

 

さて、今回の記事は「話の上手な人」のポイントについて追及しています。彼らのスピーチの内容の素晴らしさは今更改めてここで説明する必要もありません。お気づきのようにドリュー・ヒューストン氏とスティーブ・ジョブズ氏のスピーチにはかなり多くの共通点があります。

 

 

「3つ」の根拠を述べる

 

両者とも「3つ」の根拠とポイントを持ち出し、話を展開していましたが、実はこの「3」という数が今回のキーなのです。結論を語るには常に根拠を述べる必要があります。しかし1つの根拠では弱すぎるし、ダラダラと多くの根拠を述べても返って人々の記憶に残らず、「あぁなんか長々話してたよね」で終わってしまいます。

 

多くのコンサルタント的な方が「理由は3つあります」と言って話す事が多いですし、私たちは三次元の世界に生きているので、「縦・横・高さ」など「3軸」はイメージしやすいのです。かつ「ホップ・ステップ・ジャンプ」など、3つ並べると覚えやすいですし、リズミカルに受けとってもらえるので、私も「理由は3つくらい言う」と決めて、考えるようにしています。

 

(中略)たとえば、講演なら、「理由は3つあります」と、指を3本出して伝えた瞬間、聞いている人たちは、手元を動かし、ノートにメモを始めるのです。これ、ぜひ皆さん、試してみて下さい。驚くほど、聞き手は、「3点あります」に反応します。

 

これは、びっくりでした。何回やっても、そうなのです。「3点あります」と言った瞬間に、おそらく、みんな、ノートに、

(理由)

1.

2.

3.

と書き始めるんだと思います。

 

 出典元: SBクリエイティブ  伊藤 羊一(著) 「1分で話せ 世界のトップが絶賛した大事なことだけシンプルに伝える技術 」より

 

Mr.ウィリアム

今回記事の冒頭でも、”3つのポイント” をご紹介しますと述べたのにはこうした理由があったのです
これまでのポイントをまとめると、「動きを大きくする」「3つのポイントを述べる」でしたね。そして最後の一つについては・・記事の最後に紹介します!

ジョナサン

 

 

本日の一冊 — TODAY’S BOOK —

 

 

当著書では「シンプルに伝える技術」を学ぶことができます。「話の上手さ」というのは実際どの職業でも役に立つスキルです。今回紹介したように公衆の面前でのプレゼンやスピーチをする方のみではなく、営業マンの商談はもちろん、販売業の方も顧客づくりのためにトーク力が必要であり、カメラマン、漫画家、ミュージシャンのような一見話術の関係なさそうなクリエイティブな職業でさえ、自身が活動を続けるにはクライアントやファンと関係を維持する為のトーク力が必要となります。

 

実は人と話すのが好きな人が「話がうまい」、苦手な人は「話が下手」という訳でもありません。人との会話が苦手な人でも、プレゼンやスピーチの場では人が変わったように論理的で最高のプレゼンをする事もあります。

 

記事の最初に、動画をまずは「1分だけ」でもご覧くださいと提案しました。しかしあなたは恐らく動画の最後まで観たはずです。彼らのトークは冒頭の1分で大衆の心を惹きつける力があるのです。当著書にはこうしたスピーチが行えるようになるヒントが散りばめられています。「話す」事は誰もが当たり前に日常で行っている事かもしれませんが、果たしてあなたは自身を持ってトークできていますか?人生や生活を向上させるためにも「話す」ためのトレーニングをしてみてはいかがでしょうか。

 

最後のキーポイントとは?

 

人は探求心をなくし、学ぶことをやめると成長が止まります。自分を過信しすぎていつも同じような内容ばかりを話す講師のセミナーに誰が何度も行きたいと思うでしょうか?「この部分はうける」と、一度好評だった内容をつい何度も話したくなるかもしれません。しかしそれに頼り、向上する事を諦めてしまえばトークスキルは低下していくのみです。

 

ドリュー・ヒューストン氏とスティーブ・ジョブズ氏の動画は3つのポイントを挙げたという共通点がありましたが、他にも共通点がありました。

 

 

2人とも”Don’t settle” という言葉を使っていた事に気が付きましたか?日本語でいうと「落ち着くな」、つまり彼らは現状に満足せずに落ち着かず、学び続けなさいと伝えています。”早く落ち着きたい!”と反対の事を考えている人も多いのではないでしょうか。この言葉は言い換えると「ラクをしたい」という感情の表れです。

 

プレゼンを上手くしよう、人々に伝える技術を高めよう、そうした向上心を失くすと聞き手には何も伝わらない、つまらない話し手となります。彼らのこの言葉は人生においてどのような物事に対しても言えることです。挑戦する事から逃げてはいけません。”Don’t settle”  忘れないでください。これはとても重要なキーワードです。

 

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